
|米CDC『ワクチン接種完了+2週間で検査なしの国内旅行可能』(4月2日)
アメリカCDC(疾病対策センター)は4月2日、新型コロナウィルスのワクチン接種が進んでいることから、必要回数のワクチン接種完了後2週間以上経過した人は原則「低リスク」として自主隔離や検査なしでの旅行が可能という指針を明らかにしました。
今までは国や各州の定める規制によってアメリカ国内の移動や旅行に制限がありましたが、これから徐々に規制が緩和され、州をまたいだ往来がよりスムーズになっていくと思われます。
制限の緩和や解除のスピード感については各州で差が出てくるでしょうがそれぞれの州の状況をチェックしつつ「行こう!」と思えるタイミングで行けるようになるというのが嬉しいですよね。実際のところ国立公園はレストランやホテルなどのオペレーションは抑えつつも通常営業に戻りつつある場所がほとんどですし、そろそろ旅のプランニングや旅そのものに本腰を入れられるようになってきたかな?という肌感覚です。
ちなみに既にノーマスク解禁を始めている州もあるくらいなのですが、これはちょっと早いんじゃない?という気もします。徐々に、けれど確実に、がいいですよね。
というわけで!
今日はグランドサークルがあるアメリカ南西部の4州とラスベガスがあるネバダ州のワクチン接種状況などを見ながら、今確実に行けて楽しめるデスティネーションや、おすすめのツアーコースについてご紹介していこうと思います。
|ネバダ州・アリゾナ州・ユタ州・ニューメキシコ州・コロラド州のワクチン接種状況とマスクルール(4月10日現在)
それぞれの州で16歳以上のワクチンの接種が順調に進んでいます。ネバダ州、アリゾナ州、コロラド州は20%以上の人が必要回数のワクチンを接種済みです。ユタ州はモルモン教の州なので様子を見る人が若干多いのか17%弱、逆にニューメキシコ州はスピード感を持って対応が進んでおり既に30%以上の人が必要回数のワクチンの接種を完了しています。
各州のマスクルールは以下の通りです。
★ネバダ州(ラスベガス)
全ての公共の場所でマスクの着用を義務づけ
★アリゾナ州
公共交通機関や政府の建物の中ではマスクの着用を義務づけ
(その他にも国立公園内など個々の場所でマスクの着用が必要)
★ユタ州
州レベルでの義務づけは10日付けで解除されたが、公共交通機関や学校、その他の細かいルールがあるので訪れる際には原則つける必要があると認識した方が良い
★ニューメキシコ州
全ての公共の場所でのマスクの着用を義務づけ($100の罰金あり)
★コロラド州
原則として全ての公共の場でマスクの着用を義務づけ
*群単位で感染者数の数が減少しているところには別の緩和ルール適応中
原則マスクの着用はまだまだ必要ですし、たとえルールとして解除されていたとしても自分と周りの人たちを守るためにマスクをつけることで旅がより気持ちの良いものになるかもしれません。グランドサークルの旅の道中は信じられないほどのオープンランドなので、アリゾナやユタなどのマスク義務が解除されているところでは、周囲に人がいないことを確認して思いっきり深呼吸をしたりノーマスクのお散歩を楽しんだりしたらいいのかな?と思います。
|さあリアル旅をプランしよう!おすすめのデスティネーション3つ
① グランドキャニオン国立公園サウスリム

グランドキャニオン国立公園サウスリムではシャトルバスのサービスも含めてオペレーションの多くが正常化されています。
コロナ禍以降長い間クローズしていた東側の入口(East Entrance=デザートビューポイントのすぐそば)も4月8日に開通し、州道64号線を通ってグランドキャニオンからペイジ方面もしくはフラッグスタッフ方面へと抜けられるようになりました。
これからの季節はカリフォルニアコンドルがブライトエンジェルロッジの近くで頻繁に見られるようになり、松やジュニパーの木が生き生きとしてくる最高の季節です。日照時間がグングンと長くなるので1日をかけてたっぷりと渓谷を楽しむことができます。特に夏の夕刻の赤く染まるグランドキャニオンの美しさは息を呑むほどですので、時間が許せば宿泊がおすすめです。
おすすめツアー
国立公園に泊まる!ルート66とグランドキャニオン国立公園1泊2日
② ブライスキャニオン国立公園

見る、歩く、感動するの全てが詰まっているのがここブライスキャニオン国立公園です。
フードゥーと呼ばれる尖塔型の奇岩郡は上から見る景色も極上ですが、谷の下から見上げる景色がまたとっても素晴らしいです。もともと抜けるように青いブライスキャニオンの空ですが、赤土とのコントラストが強烈でより青く、そして時には紺色に輝きます。
ブライスキャニオンはラスベガスからたったの4時間半の距離にあるにも関わらず全くの別世界を見せてくれる絶景の国立公園です。コロナの後の最初の旅のデスティネーションとして、ラスベガスと一緒に楽しむには最高の場所かもしれません。
おすすめツアー
厳選3大キャニオン巡り(ブライス・アンテロープ・グランドキャニオン)とホースシューベンド・レイクパウエル夕日観賞1泊2日
*2021年4月12日現在コロナ禍によりナバホ居留区内の観光スポットがクローズしています。詳しくはツアー詳細をご覧ください。
③セドナ

癒しの町セドナは世界がガラッと変わってしまったこの1年と少しの時間の中でも、美しい景色と優しい人々によって変わらずに訪れる人たちをを癒し続けてくれています。
赤土に囲まれた可愛らしい町並みも、町そのものも含めて実は大渓谷の中にあるという壮大な景色も、渓谷の中心を流れる穏やかなオーククリークの流れも、全て以前のままです。
そんなセドナですが、今もっともおすすめしたいツアーがこちらです。
セドナに泊まって星空観賞!世界遺産グランドキャニオンとゴーストタウンジェローム・プリスコットとワトソンレイク1泊2日
グランドキャニオン国立公園と一緒にセドナを訪れるというコースなのですが、セドナに宿泊をするのでパワースポット『エアポートメサ』で夕日鑑賞をしたり、夜には真っ暗な町セドナだから見られる極上の星空を楽しんだり、翌朝の澄んだ空気の中でたっぷり散策時間を取ったりと、とにかくセドナらしい時間が存分に味わえるコースでご案内していてもちょっと「別格だな」と感じられるツアーなんです。
ワトソンレイクという最近話題の絶景スポットやルート66の町セリグマンなどにも立ち寄りますので、特にアメリカ国内の別のエリアに住われていてアメリカの南西部らしい絶景を求めており、かつラスベガスを拠点に数日のエクスカーション先を探している方には最高におすすめのツアーです!
|リアル旅ができる世界へ
昨年のちょうど今頃、日本が初めての緊急事態宣言を発令した頃から、私たち「旅行屋」たちが一生懸命に模索したバーチャル旅という形。直接来ていただくことができなかった以上、オンラインでお客様と交流することが私たちにできる数少ないことの一つだったので、弊社のガイドや広報も他社とコラボしながらウェブ上でお客様と繋がったりセミナーを行ったりとできる形の発信を続けてきました。
これからも続けて行きたいバーチャルでのお客様との繋がりですが、それでも私たちはグランドサークルの空気や土の感触、照りつける太陽と壮大な景色を知っているので、やっぱり実際にこの土地に立って欲しい・・・というのが本音です。
新型コロナっていう疫病はもちろんですが、ここに端を発したBLMを巡っての衝突や大統領選挙に絡んだ混乱、そして今でもさまざまな差別などアメリカという国が抱える問題が浮き彫りになった1年でもありました。そんな中、今アメリカが少しずつ同じ方向を向き、始まってしまえば強烈なスピード感と行動力でワクチン接種が進んでいます。
こういう時のスピード感はアメリカの良いところであり、多様性の国だからこそ一つの目標が見えた時のアメリカは強いです。
少し取り残され気味の層や人々がまだ苦しい思いをする中でたびたび小さな混乱が起こることもあるでしょうが、それもきっと乗り越えて行けると信じています。それも、かなり近い将来に。
アメリカの国内旅行はこれから活気が戻ってくるステージへと移行すると思いますので、私たちもリアル旅につながる情報をたくさん出して行けたらいいなと思っています。
初夏のグランドサークルは気候もベストだし新緑と赤土とのコントラストが輝いて最高に綺麗です。状況がOKになった方から遊びに来てください!お待ちしています!