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​グランドキャニオン鉄道

Grand Canyon Railway

🔸アリゾナ州

🔸国立公園/National Park since 1919

​🔸世界遺産/World Heritage since 1979

グランドキャニオン鉄道ってこんな乗り物

グランドキャニオン鉄道は1901年に大陸横断鉄道の大手サンタフェ鉄道によって、ウィリアムズ駅からグランドキャニオンのサウスリムまでの全長103キロを結んで開通しました。鉄道が開通する以前は北アリゾナ最大の街フラッグスタッフからグランドキャニオンまで馬車で片道12時間かけて移動していましたが、グランドキャニオン鉄道の誕生によりその移動は2時間15分に短縮されました。当時の片道の汽車賃は$3.95で現在の価値で約$125.00に相当し、しばらくは富裕層の観光客に向けた乗り物でした。その後アメリカのモータリゼーション(自動車化)により鉄道の需要が下がり1968年には一旦客車としての役目を終えましたが1989年に復活、その後2006年には現在のザンテラ社が業務を引継ぎ、以後今も変わらぬ人気のアトラクションとして日々たくさんの人をグランドキャニオンへと運んでいます。このザンテラ社の前身のフレッド・ハービー社は長年サンタフェ鉄道のサービス業部門(レストラン・ホテル・ショップ)を請け負いグランドキャニオンが国立公園になり、そしてザンテラ社と名前を変えて以降も園内の施設(ホテル・レストラン・ショップ)の運営を任されています。グランドキャニオン鉄道の人気の理由はあえて古い客車を使用し、昔と変わらぬ服装で乗務員がサービスをして乗客を飽きさせない多彩な演出を施していることです。このサービスはどれも100年以上前のフレッド・ハービー氏のエンタテイメントとホスピタリティの精神から引き継がれています。車の性能が上がった現代では、ウィリアムズ駅からグランドキャニオン駅へと車で移動した場合、1時間足らずでたどり着くことができます。そんな道のりをグランドキャニオン鉄道はあえて旅を急がず100年前と変わらない2時間15分をかけて走ります。この時間は決して退屈な時間でも無駄な時間でもなく、アメリカの歴史やサービス精神の根底となるものを感じる事が出来る素晴らしい時間となっているのです。

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